相続手続を専門家に依頼する際、まずは電話やメールなどで連絡を取ることになるでしょう。
その後に初回相談となるかと思いますが、この記事では、そこで聞かれることとはどんなことか、また事前に用意しておくことや確認しておくことについて解説します。
面談で聞かれること
相続手続きの面談では様々なことを聞かれることになりますが、大きく分けると2つのことを聞かれています。
①ご親族の構成について
②財産について
以下に詳しく見ていきます。
①ご親族の構成について
被相続人(亡くなった方)と依頼者を中心にして、家族・親族構成を聞かれます。
これは誰が法定相続人となるのかを判断するためです。ですから、
- 被相続人の配偶者
- 子(いれば孫)
- 両親(亡くなっていれば祖父母)
- 兄弟姉妹(亡くなっていれば甥姪)
までが推定相続人となる可能性があります。そのあたりまでの存否と名前、所在について簡単にでも把握しておくといいでしょう。
これに関連して、以下の内容について聞かれることもあるかもしれません。
- 遺言書の有無
- 被相続人の最後の住所、本籍、生年月日、死亡日
- 被相続人の前婚の有無
- 相続人における認知症等の有無
- 相続人における未成年者の有無
②財産について
初回相談ですべてを押さえることはなかなか難しいと思いますが、以下に代表的な相続財産の種類と確認すべき点についてあげます。
- 不動産…自宅の土地や建物だけでなく、農地や山林があれば押さえておきたいところです。
- 預貯金…金融機関ごとに最新の残高を記帳した通帳があるといいでしょう。
- 株式…銘柄、数量、預かり証券会社について聞かれます。
- 生命保険…証書が手元にあればそれを用意しておくとよいでしょう。
- 自動車…普通自動車か軽自動車か。車検証も用意しましょう。
- 債権…誰かにお金を貸していれば、それも相続財産となります。
- 負債…逆に誰かにお金を借りていたら、それも相続財産として扱われます。
預貯金、株式、生命保険等は、生前の被相続人宛て郵便物から存在が判明することも多いです。
負債については、なかなか把握が難しいと思われますが、相続放棄の検討も考える場合、重要な内容です。ただ、闇雲に聞いて回ると悪質な詐欺等の危険性も考えられます。やはり郵便物や保管物の確認などから確認するのが第一歩となるでしょう。
面談後について
上記の内容を伺ったうえで、手続きにかかる期間や費用について概算見積を出してもらえると思います。手続きを進める中で判明することもあり、期間や費用について増減することがあるため、あくまで概算とはなりますが、ここで提示された内容をもとに依頼するかどうかを検討されるといいと思います。
今回紹介した内容は、初回面談に臨むときに絶対に押さえておかなければならないわけではなく、あくまで押さえておくと話がスムーズになるということです。
しかし、用意しておくことで、気持ちに余裕をもって相談に臨むことができると思います。
ぜひご参考にされてみてください。